世界各国で誕生石は異なりますが、古来から「生まれ月が人の一生を支配する」と言い伝えられ、
また「宝石を身につけて魔除け1やおまじないに使う」ことも多く行われていました。
その2つが結びついて誕生石が生まれたとも言われています。
普通、誕生石は生まれた月の誕生石を常時身につけるという方法が一般的ですが、
その月々にその月の宝石を取り替えてつけるという方法も行われています。
宝石ことば
夫婦愛・夫婦の幸福・豊穣
宝石のメッセージ
心の喜び・知恵と分別

プロフィール
ペリドットは和名では[橄欖石](かんらんせき)と呼びますが、19世紀には色によって「クリソライト」、
オリーブグリーンのものを「ペリドット」、鮮やかな黄緑色のものを「オリビン」と呼び分けられていました。
国によっても呼び方が異なり、イギリスでは古くから「オリビン」、ドイツでも鉱物学者は「オリビン」と呼び、
アメリカでは「クリソライト」と呼ぶ人が圧倒的に多かったのです。しかし「オリビン」も「クリソライト」も古語から来ていることと、
緑色のガーネットが「オリビン」と呼ばれていたことから、混乱を招きやすいという理由で各国[ペリドット]と
共通に呼ぶよう国際協定が出来ました。8月の誕生石になったわけ:7月の真っ赤な太陽が8月になって、
黄金の輝きに変わることから、1952年に8月の誕生石に選ばれました。(フランスでは9月の誕生石です)
ストーンパワー
[ペリドット]は19世紀になって、紅海のセント・ジョン島で再発見(古代に採掘されていた)されるまで、
長い間[トパーズ]の名のもとに産出されていました。逆に[トパーズ]は[クリソライト]と[ペリドット]のことを指していました。
マルボドゥスのラテン詩『宝石について』(11世紀)のなかに「トパジウスは、同じ名前の島で産出し、
それは珍しいのでとても高価。この石は2種類あり、純粋な黄金に似たものと、淡く澄んだものとがあり、
それは痔を治す。」とあり、また「月を感じ、煮えたぎる熱湯を鎮める。」とあります。「月を感じる」というのは、
精神病によいと解釈され、「煮えたぎる熱湯を鎮める」は、心の熱狂状態を鎮める、、頭を冷やすの解釈と考えられます。
これについては、その500年後にカミロ・レオナルドゥス(16世紀)が『宝石の鏡』の中で
「緑色を帯びた金色のトパーズ(ペリドット)は、煮えたぎった湯に投じるとたちどころに冷水になる。
したがってこの石は、持ち主の色欲を和らげ、狂気、その発作を鎮め、痔を治し血の流れを止める」と、
同じようなことを記しています。色欲も頭を冷やせば和らぎ、「痔を治す」は唐突な感じを受けますが、
これは出血を止めることから派生したと解釈できそうです。