世界各国で誕生石は異なりますが、古来から「生まれ月が人の一生を支配する」と言い伝えられ、
また「宝石を身につけて魔除け1やおまじないに使う」ことも多く行われていました。
その2つが結びついて誕生石が生まれたとも言われています。
普通、誕生石は生まれた月の誕生石を常時身につけるという方法が一般的ですが、
その月々にその月の宝石を取り替えてつけるという方法も行われています。
宝石ことば
徳望・誠実・貞操(フランス=後悔)
宝石のメッセージ
浮気封じ・信仰・高潔
プロフィール
成分はどちらも酸化アルミニュウムで、宝石質コランダム(鋼玉)ですので同じです。
ここニクロムと鉄が含まれて赤い色になった宝石が「ルビー」で、それ以外のものを「サファイア」といいますが、
一般的には青色のものだけを「サファイア」と呼んでいます。
サファイアの青色の中でも、かすかに紫がかった濃いブルーで「カシミール・サファイア」、
または「コーンフラワー・ブルー(矢車草色)」といわれるものが最高級とされています。
ストーンパワー
古代インドのヒンズー教では7月を「サファイアの月」と決め、サファイアは土星の影響を受けているので、
その持ち主はシャニ(土星神、ローマではサターン)の恩恵を受けると信じられていました。
シャニは冥界に関わり、人の運命を左右する神としてヒンズー教徒に浸透していました。
サンスクリット語の古い薬物学文献には「サファイアの粉は苦い味で、風邪と憂鬱症の体を温め、
またそれを持っているとシャニの怒りを和らげる」と記載されています。カボッションカットされた
サファイアに光を与えると、丸い部分を中心に六条の線の出るものがあり、これを「スター・サファイア」と呼びます。
「スター・サファイア」は三つの光の交差が「信頼」「希望」運命」を表しているとされ、「運命の石」、
ドイツでは「勝利の石」と呼ばれて珍重さました。この「スター・サファイア」は、それが他人の手に渡っても、
最初の持ち主に幸福があるとされ、インド仏教との間では「サファイア」はあらゆる宝石の中で最高に尊い石とされ、
それを持つと心の平和を失うことがないと信じられていました。
ユダヤ、キリスト教ではモーゼの「十戒」が刻まれたのもこの石だとされ、
宗教上の儀式や聖職者の指輪に用いられ、中世には「司教の石」「幸福の石」とも呼ばれ、
法王や皇帝、王様など権力者の冠に「サファイア」を嵌めるのが流行り、宝石としても高い地位を築いてきました。
この石を持っているだけで病気は回復し、持ち主を裏切るものがあればその力を失わせ、闘争心を消し、
人とのハーモニーを高める石だといわれています。またこの石を身に着けていると、
よこしまな考えや色欲を消すことが出来るので、僧侶や永久の平和を願う人たちが持つに相応しいとされ、
不義や好色は人が持つと色が濁る、といわれています。